彼には、すでに立ち上がる体力すら残されていなかった。
ただただ、自らの体が蝕まれていくのを悔やんだ。
「くそ、もう、ダメなのか・・・。」
倒すべき相手が、まさに目の前に立っているというのに。
ヤツは一層に、その目をギラつかせ、笑っていた。
「そうか、お前も・・・ふふ。いい眺めだな。」
狂気じみた黒い肌を歪ませながら、笑っている。
「いい気分だろ?俺が作ったウイルスどもは。」
声が遠い。全てが侵されていく。彼は絶望した。
「僕が止めなくちゃ、僕が止めなくちゃいけないのに・・・。」
ヤツはまた一歩ずつ彼に近づき、どす黒く語りかける。
二人、幾重もの、積年の対峙。
だが、今回は違う。
圧倒的なまでの悪条件。
「そのまま、ゆっくりと死んでいくのを見ているのもいいが。
俺とお前の仲だ。いっそ、ひと思いに俺が・・・」
生ぬるい手が、彼の顔に近づく。
「・・・バイバイ。」
その刹那。二人だけだった空間に、一台のトラックが割り込む。
「誰だ!?」
手が離れ、彼はそのトラックに目を向ける。
一人の老人が降り、彼に近づく。
「お、おじさん。」
声にならない声。だが、その表情は安堵。
老人はそっと彼の顔に手を触れ、優しく語りかける。
「すまない、遅くなった。だが安心しろ、あの子達は無事だ。
それから・・・ほら、スペアだ。早く取り替えろ。」
先ほどまで青ざめていた彼の顔面が、目に見えて回復していく。
「誤算だ。もうそいつに手を貸すようなヤツは残っていない。
いや、そのはずだった。だが何故だ。何故お前は無事なんだ?
何より、何故そいつを助ける?」
老人は立ち上がり、にらみつける。
「お前ごときの毒なぞ、私が治せないとでも?
それにだ。こいつはこの世界にとっての希望なんだ。
お前なんかには負けはしない。だからこそ、私は信じている。」
彼は立ち上がりよろけながらも、ヤツに走り寄り、まずは一発。
バキッ。
「はぁ、はぁ。まだ本調子じゃないが、なんとかなる・・・。」
さらに歪んだほほをさすりつつ、ヤツは叫ぶ。
「お前はいつもいつもいつもそうだ。
俺にとって、お前は何だ?お前にとって、俺は何だ?
お前は知っているはずだ。だから、俺の前にいつもいる。」
「僕がいるせいで、お前がいる。それだけだ。
だからこそ、お前の暴走は僕が止める。」
因縁とか運命とか、そんなちゃちなもんじゃない。
今こそが、その呪いを断ち切る最高潮。
「さぁ、全てに決着をつけよう、バイキンマン!」

まさかのアンパンマンオチでした。
もうちょい何とかならんかったのかねぇ。

タイトルでピンと来た人はエラいよ。

さてさて。

今日も会社でしたよ。

朝から起きたくなくて凹み気味。

会社着いて仕事始めて。
とことん体力削られていくよ;

11時ころにようやく帰りました。

晩ご飯はまた日付変わっちゃった。

明日も会社ですよ。
代休とかないんですか?ないんですか?

だったら14日は休みをもらえませんかねぇ・・・。

本日は以上です〜。

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