幼なじみへのプロポーズ。
2008年10月29日 日常僕が幼稚園のころ、とある女の子にプロポーズをした。
それは、もちろん子供らしく、本質もわかってないことだった。
お互い近所に住んでいたこともあり、一緒に登園して、一緒に遊んでいた。
彼女は僕を見つけては砂場に連れ出し、おままごとの相手をさせられた。
「はい、あなた」そう言って、葉っぱに乗せた泥団子を振る舞ってくれた。
だけど、僕はもっぱら泥団子を作るのに夢中になっていた。
それを見ては彼女はウンザリという感じに「別れましょう」と言いながら
泥団子を叩きつけて部屋に戻るのがおままごと終了の合図だった。
今思えば、一体どこでそんなセリフを学んだのだろう。
僕が彼女にプロポーズをしたのは二人が5歳の時。
彼女の母親のお葬式の時だった。
人の死なんて、もちろんピンと来ない僕は、人のあまりもの多さに不謹慎ながら
はしゃいでいた。
当事者の彼女は、ずっと泣いていた。
おてんばを絵に描いたような、辞書を開けば類例に載ってしまうような
あの彼女が泣いていた。
参列者の中の数少ない子供だったためか、僕ら二人はダイニングに残され、
缶ジュースを出されて座っていた。
目の前で泣いている女の子を前に、ジュースを飲むのが申し訳なくて、
フタを開けたまま、彼女を見ていた。
慰めなければ。そう思ったけど、拙すぎて言葉が出ない。
外でまた新しい車が来るのが聞こえた。
そうだ。僕は思いついた。テレビで見たんだ。
泣いてる女の人に、男の人が言ってた言葉。
彼女の横に座り、左手を握った。
うつむいた彼女が顔を上げ、真っ赤になった目で僕を見た。
「結婚しよう」精一杯の慰めの言葉。のつもりだった。
彼女はキョトンとして、少しして、また目にたくさんの涙を浮かべて、
ぶんぶんと首を縦に振った。
え・・・と・・・。それからどうしたんだっけ。記憶を探る。
自分の缶ジュースのプルタブを手に取り、その穴に彼女の指を通そうとした。
見様見真似の、婚約指輪。
小さな子供の指だけど、薬指に上手く入らず、小指に通した。
彼女はいつの間にか、笑っていた。
それからも僕らは一緒に遊んでいたけど、その時のことは忘れかけていた。
だけど、文字通り、思い出したように、その時のプロポーズを彼女は
数年に一度、うれしそうに口にするようになった。
最初にそのことをしゃべったのは、僕らが小五の時。
廊下で友達と話していた彼女が、トイレに行く僕を見つけて、
「あの時プロポーズしてくれたんだよねぇ」と笑っていた。
思春期、小学生ということもあって、あまりの恥ずかしさに僕は思いっきり
悪態をついた。
「うっさい、ブス!」
そう言って、僕は洗って濡れた手を、彼女に向けてはらった。
覚えていたんだ。僕ですら忘れていたのに。うれしかった。
次に彼女がしゃべったのは、中二の時。
教室でみんなで一緒に雑談をしている時だった。
「そういえばね・・・」そう切り出した。
みんなして僕らを茶化した。
「昔だよ、昔」僕は慌てて訂正しようとした。
悪い気はしなかったけれど、気恥ずかしい。黒歴史だ、こんなの。
それからも、彼女は数年に一度、その話を披露した。
一緒に晩ご飯を食べるようになって数年経った今でも。
「ねぇ?覚えてる?あの時のこと」
キッチンから、彼女が聞いてきた。
「え?まだ覚えてるの?忘れろよ」苦笑いしか出ない。
「はい、どうぞ」「いただきます」
むかいに座った彼女からお茶碗を受け取る。
食卓には、あの時の泥団子より豪華な料理が並んでいる。
差し出された彼女の左手の薬指には、あの時のプルタブみたいに、
僕の渡した結婚指輪が光っていた。
↓↓↓↓↓↓
元ネタは某所にあったものの加工。
オチがかわいかったもので使わせて頂きました。
プルタブのエピソードは「世にも奇妙な物語」より。
婚約指輪代わりにプルタブを渡された女の子が、大きくなってから
死んでしまった渡してくれた男の子に再会する話だったと思う。
すごいキレイなシーンだった記憶があります。
ご存じの方がいましたら補足よろしくおねがいします。
ちなみに、缶ジュースのフタは今みたいに一体型じゃなくて、
昔ははずれるようにできてたんです。
私が小学生低学年くらいまではまだあったと思いますが。
いつから変わったんでしたっけ?
今日も会社でした。
ちょいちょい資料見たり勉強したりといった感じです。
7時前には帰りました。
帰ってから何故かやる気が出なくて少し寝る。
9時前に起きて晩ご飯作って食べました。
さてと。
特にもうネタもないけど。
あ。あれですか。
ポケカDPt2の話か。
早いですねぇ。前の弾出て2ヶ月ちょいか。
まぁ、遊戯王に比べたら平和なペースだよね。
サイクルが早いのはいいけど、eシリーズみたいな黒歴史にはならいなよね?;
明日も会社です。
本日は以上です~。
それは、もちろん子供らしく、本質もわかってないことだった。
お互い近所に住んでいたこともあり、一緒に登園して、一緒に遊んでいた。
彼女は僕を見つけては砂場に連れ出し、おままごとの相手をさせられた。
「はい、あなた」そう言って、葉っぱに乗せた泥団子を振る舞ってくれた。
だけど、僕はもっぱら泥団子を作るのに夢中になっていた。
それを見ては彼女はウンザリという感じに「別れましょう」と言いながら
泥団子を叩きつけて部屋に戻るのがおままごと終了の合図だった。
今思えば、一体どこでそんなセリフを学んだのだろう。
僕が彼女にプロポーズをしたのは二人が5歳の時。
彼女の母親のお葬式の時だった。
人の死なんて、もちろんピンと来ない僕は、人のあまりもの多さに不謹慎ながら
はしゃいでいた。
当事者の彼女は、ずっと泣いていた。
おてんばを絵に描いたような、辞書を開けば類例に載ってしまうような
あの彼女が泣いていた。
参列者の中の数少ない子供だったためか、僕ら二人はダイニングに残され、
缶ジュースを出されて座っていた。
目の前で泣いている女の子を前に、ジュースを飲むのが申し訳なくて、
フタを開けたまま、彼女を見ていた。
慰めなければ。そう思ったけど、拙すぎて言葉が出ない。
外でまた新しい車が来るのが聞こえた。
そうだ。僕は思いついた。テレビで見たんだ。
泣いてる女の人に、男の人が言ってた言葉。
彼女の横に座り、左手を握った。
うつむいた彼女が顔を上げ、真っ赤になった目で僕を見た。
「結婚しよう」精一杯の慰めの言葉。のつもりだった。
彼女はキョトンとして、少しして、また目にたくさんの涙を浮かべて、
ぶんぶんと首を縦に振った。
え・・・と・・・。それからどうしたんだっけ。記憶を探る。
自分の缶ジュースのプルタブを手に取り、その穴に彼女の指を通そうとした。
見様見真似の、婚約指輪。
小さな子供の指だけど、薬指に上手く入らず、小指に通した。
彼女はいつの間にか、笑っていた。
それからも僕らは一緒に遊んでいたけど、その時のことは忘れかけていた。
だけど、文字通り、思い出したように、その時のプロポーズを彼女は
数年に一度、うれしそうに口にするようになった。
最初にそのことをしゃべったのは、僕らが小五の時。
廊下で友達と話していた彼女が、トイレに行く僕を見つけて、
「あの時プロポーズしてくれたんだよねぇ」と笑っていた。
思春期、小学生ということもあって、あまりの恥ずかしさに僕は思いっきり
悪態をついた。
「うっさい、ブス!」
そう言って、僕は洗って濡れた手を、彼女に向けてはらった。
覚えていたんだ。僕ですら忘れていたのに。うれしかった。
次に彼女がしゃべったのは、中二の時。
教室でみんなで一緒に雑談をしている時だった。
「そういえばね・・・」そう切り出した。
みんなして僕らを茶化した。
「昔だよ、昔」僕は慌てて訂正しようとした。
悪い気はしなかったけれど、気恥ずかしい。黒歴史だ、こんなの。
それからも、彼女は数年に一度、その話を披露した。
一緒に晩ご飯を食べるようになって数年経った今でも。
「ねぇ?覚えてる?あの時のこと」
キッチンから、彼女が聞いてきた。
「え?まだ覚えてるの?忘れろよ」苦笑いしか出ない。
「はい、どうぞ」「いただきます」
むかいに座った彼女からお茶碗を受け取る。
食卓には、あの時の泥団子より豪華な料理が並んでいる。
差し出された彼女の左手の薬指には、あの時のプルタブみたいに、
僕の渡した結婚指輪が光っていた。
↓↓↓↓↓↓
元ネタは某所にあったものの加工。
オチがかわいかったもので使わせて頂きました。
プルタブのエピソードは「世にも奇妙な物語」より。
婚約指輪代わりにプルタブを渡された女の子が、大きくなってから
死んでしまった渡してくれた男の子に再会する話だったと思う。
すごいキレイなシーンだった記憶があります。
ご存じの方がいましたら補足よろしくおねがいします。
ちなみに、缶ジュースのフタは今みたいに一体型じゃなくて、
昔ははずれるようにできてたんです。
私が小学生低学年くらいまではまだあったと思いますが。
いつから変わったんでしたっけ?
今日も会社でした。
ちょいちょい資料見たり勉強したりといった感じです。
7時前には帰りました。
帰ってから何故かやる気が出なくて少し寝る。
9時前に起きて晩ご飯作って食べました。
さてと。
特にもうネタもないけど。
あ。あれですか。
ポケカDPt2の話か。
早いですねぇ。前の弾出て2ヶ月ちょいか。
まぁ、遊戯王に比べたら平和なペースだよね。
サイクルが早いのはいいけど、eシリーズみたいな黒歴史にはならいなよね?;
明日も会社です。
本日は以上です~。
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